【感想】火の鳥(望郷編)について考察

皆さん、こんにちは!今回は、手塚治虫の不朽の名作、「火の鳥」の中でも特に印象深い望郷編についてお話ししたいと思います。子供たちには理解しにくいテーマかもしれませんが、このお話、メチャクチャ奥が深いので是非これを機会に読み直して頂ければ幸いです。

Disney+ (ディズニープラス)で2023年9月13日(水)世界独占配信

この記事を書いた人

モグラビト

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家事と仕事を両立を目標に日々頑張っています。

あらすじ

地球を追われて新たな故郷となる星へ移住する二人の男女(ジョージとロミ)。ところが移住した先の星では水が枯渇し地震が多発するような星だった。住めるような星にするためジョージは星を開拓するが、その最中に命を落としてしまう。ロミはコールドスリーブを行い自分の子供との子孫繁栄を決意するが。。。?

感想

今回の火の鳥は衝撃的なストーリーだけでなく、宇宙に登場する多くの異星人たちも魅力の一つです。手塚先生の想像力には本当に度肝を抜かれます。彼の作品に登場する宇宙人たちは、形も性格もさまざまで、その個性豊かなキャラクターたちは読者を引き込んでくれます。

手塚先生は以前、「ガラスの城の記録」でも類似のテーマ(近親相姦、コールドスリーブ、未知の生物)で作品を描いています。残念ながら「ガラスの城の記録」は未完のまま終わってしまいましたが、その魅力を十分に堪能できる価値のある作品です(是非、未完でも読んでみてください!)。今回の望郷編で火の鳥を交えて本当に書きたかった内容を書ききったのではないか、と思います。

火の鳥の望郷編は、手塚治虫先生の作品が好きな方には必見のエピソードです。未知なる宇宙に広がる手塚ワールドの奥深さを味わいながら、彼のメッセージに触れてみてください。

 

 

注意

ここまで読んでいただきありがとうございました。
ここから先はネタばれ有りの考察になるので必ず本編を見てから読んでください。

 

 

考察(手塚先生は何を伝えたかったのか?)

「火の鳥」望郷編には、単なる生命の繁栄に関する物語だけでなく、「生き抜くことの素晴らしさ」という哲学的なテーマが込められているように感じます。特に、「火の鳥」「ノルヴァ」の動きが物語を通して重要な役割を果たしています。

何故「ノルヴァ」がポイントなのか?

手塚先生は「ノルヴァ」の存在に特別な意図を込めたように思えます。ノルヴァは物語の中でヨミと対照的な存在として登場します。近親相姦をせざるを得なかった「ヨミ」と生まれながらパートナーのいる「ヨルヴァ」。繁栄していく星の王女「ヨミ」と死にゆく星の生まれの「ヨルヴァ」、などお互いのこれまでの過程は何か意図を感じてしまいます。旅の途中でわざわざ登場させたのにも手塚先生の何か理由があるはずです。

因みに、Kindle版火の鳥の9巻の表紙ではノルヴァが表紙として使われています。

疑問の残る「火の鳥」の動き

僕は火の鳥は物語における正義であり、火の鳥=手塚先生の考えを反映している、と考えています。

火の鳥は異なる星から生き物を連れてきたり、エデンの地震を止めるなど、様々な力を持っています。もし火の鳥のテーマが【生物としての繁栄】であるならば、ノルヴァはその理想的な姿と言えるでしょう(生まれながらの自己完結の夫婦、高い知能など)。

しかし、興味深いことに、火の鳥はノルヴァの星には助け船を出さず(星は滅びかけ)、一方でエデンには積極的に補助を施します。この矛盾が、手塚先生が伝えたかったメッセージの核心を成しているように思います。

まとめ

【火の鳥 望郷編】は単なる「生命の繁栄」を伝えているのではなく、「生き抜くことの素晴らしさ」を伝えている作品ではないか、と考えています。ヨミ自身が発言している通り、手塚先生自身も近親相姦=恥ずべき行為、良くない行為、と理解しているはずです。それでもヨミにクローズアップし、火の鳥が助けつづけたのは恥知らずでも何でも、それでも生き抜くヨミの力強さを伝えたかったからではないか、と考えています。

現在、若者の自殺が問題になっていますが、仮に失敗したり、辛い現実があったとしてもそれでも生き抜く生命の素晴らしさ、を僕はこの本から感じます。

みなさんはいかがでしょうか?何かコメントいただければ幸いです。

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