最近プログラミングを学び始めて、「ちょっとしたWebアプリが作れるようになった!」という方も多いのではないでしょうか。
でも、その自作プログラム……あなたのパソコンの中だけで眠っていませんか?
開発者の世界では、自分のソースコードを管理・共有するためにGitHub(ギットハブ)というサービスを使うのが一般的です。
GitHubを使うと、次のようなメリットがあります。
- 他の人に自分の成果物を見せられる
- チームで共同開発できる
- 転職やキャリアアップの際にポートフォリオとして活用できる
この記事では、「ローカルで作ったプログラムをGitHubにアップロード(Push)する方法」を初心者向けにわかりやすく解説します。
この記事を読むと、以下のことができるようになります。
- GitHubのアカウント作成
- Gitのインストールと初期設定
- ローカルのファイルをコミットし、GitHubにPushする
SEとして働くなら、GitとGitHubは避けて通れない必須スキルです。
まずはここで、初めの一歩を踏み出してみましょう。
1. GitHubとは?
GitHub(ギットハブ)は、ソースコードをインターネット上で保存・共有できるサービスです。
特にプログラミングの世界では、個人開発から大規模なチーム開発まで幅広く使われています。
混同しやすいのが「Git」という言葉です。
Gitは、プログラムの変更履歴を管理するためのバージョン管理システムで、あなたのPC上で動くツールです。
一方GitHubは、そのGitで管理しているファイルをオンライン上に保存・共有できる場所を提供するサービスです。
例えるなら…
- Git:自分の机の引き出しにあるノート(履歴を記録)
- GitHub:会社の共有フォルダ(みんなでアクセスして使える)
GitHubを使うと、以下のようなメリットがあります。
- 自分の成果物を他人に見せられる(ポートフォリオになる)
- ファイルが消えても復元できる(バックアップになる)
- チームで同じファイルを編集できる(共同開発が可能)
つまりGitHubは、エンジニアにとって作品置き場+履歴書+作業場のような存在です。
この記事では、このGitHubを実際に使って、あなたのプログラムをアップロードする方法を学んでいきます。
2. GitHubのアカウント作成
GitHubを使うためには、まずアカウントを作成する必要があります。
手順はとてもシンプルで、5分もあれば完了します。
手順1:公式サイトにアクセス
ブラウザで https://github.com/ にアクセスします。
トップページ右上の「Sign up」をクリックしましょう。
手順2:必要情報を入力
Googleによるログインか、自身でメールアドレスを設定して作成かで作成することが可能です。
入力内容による詳細や不明点についてはコチラの公式サイトを参考にしてください。
https://docs.github.com/ja/get-started/start-your-journey/creating-an-account-on-github
手順3:確認メールをチェック
登録したメールアドレス宛に、GitHubから確認メールが届きます。
メール内の「Verify email address」をクリックして認証を完了します。
手順4:簡単な質問に回答(任意)
「GitHubをどのように使いますか?」といった質問が出ますが、ここはスキップしても構いません。
初心者であれば、すべてデフォルトのまま進めて問題ありません。
手順5:アカウント作成完了!
これでGitHubアカウントが作成されました。
次回からは ログインページ から、登録したユーザー名とパスワードでサインインできます。
GitHubは無料プランでもプライベートリポジトリ(他人から非公開のリポジトリ)が使えます。
学習用・業務用どちらでも安心して利用できます。
3. Gitのインストールと初期設定
GitHubを使うには、まずパソコンにGitというツールをインストールする必要があります。
これはプログラムの変更履歴を管理するためのソフトで、GitHubと連携して動きます。
手順1:Gitのダウンロード
以下の公式サイトから、自分のOSに合ったインストーラーをダウンロードします。
https://git-scm.com/
- Windows:「Windows」ボタンからインストーラーを取得
- Mac:「Mac」ボタンから取得(または
brew install git
でも可)
手順2:インストール
ダウンロードしたインストーラーを開き、画面の案内に従って進めます。
基本的にはデフォルト設定のままでも問題ありません。
ただし、私の場合は以下のように設定しています。
Adjusiting the name of the initial branch in new repsitories
Gitで新しいリポジトリを作成するときに、最初に作られるブランチの名前をどうするかを設定する項目になります。
「Override the default branch neam for new repositlries」で自分で初期ブランチ名を入れるようにしています。
Adjusting your PATH environment
Gitをどこから実行できるようにするかを決める項目になります。「Git from the Command line and from 3rd-party software」でGit Bashだけでなく、WindowsのコマンドプロンプトやPowerShellからもGitを使える設定にしています。
Chose the default behavier of ‘git pull’
git pull
は「リモートの変更を取り込む」コマンドですが、実は複数の動作方法があります。そのどれを「標準」にするかを選ぶ項目になります。『Default (fast-forward or merge)』を設定しています。これがもっとも標準的な動きで、初めて Git を使う人でも安心です。
これらはあくまで一例なので、特にこだわりがなければデフォルトのままで大丈夫です。
※既に設定しまった場合は後から変更できない項目もあるので再インストールすることをおススメします。
手順3:インストール確認
インストールが終わったら、ターミナル(Mac)またはコマンドプロンプト(Windows)で次のコマンドを入力します。
git --version
バージョン番号が表示されれば成功です。
手順4:ユーザー名とメールアドレスを登録
Gitは、誰が変更したかを記録するためにユーザー名とメールアドレスを設定します。
以下のコマンドを実行してください(GitHubに登録した情報を使います)。
git config --global user.name "GitHubのユーザー名"
git config --global user.email "GitHubのメールアドレス"
設定内容は次のコマンドで確認できます。
git config --list
補足①:GitHub Desktopという選択肢
Gitの操作は基本的に「コマンド」で行います。
でも、黒い画面に文字を打つのは慣れていないと少しとっつきにくいですよね。
そんなときに便利なのが、GitHub Desktop という公式のGUI(グラフィカル)ツールです。
- 無料で使える公式アプリ
- 「ボタンをクリック」や「ドラッグ&ドロップ」でGit操作ができる
- コマンドを知らなくても基本的なGitHub操作が可能
本記事ではコマンドでの操作を中心に解説しますが、
「コマンドは苦手…」という方は GitHub Desktop を試してみても良いでしょう。
補足②:Personal Access Token(PAT)について
以前は、GitHubにPushするときに「GitHubのユーザー名とパスワード」を入力すればログインできました。
しかし、2021年からはセキュリティ強化のため、パスワードでの認証が廃止されています。 代わりに使うのがPersonal Access Token(PAT)です。
Personal Access Tokenは、簡単に言えば「一時的に使うパスワードの代わり」みたいなものです。 GitHubの設定画面から発行し、自分のPCに登録して使います。
つまり、PushやCloneなどで認証が必要になったときは、
GitHubのパスワードではなく、このトークンを入力することになります。
トークンの発行方法については、後半の「実際に操作編」で詳しく解説する予定ですので、今は「そういう仕組みなんだ」と覚えておけば十分です。
まとめ
Eclipse と GitHub を連携させることで、バージョン管理やチーム開発がぐっと楽になります。
今回の記事では連携の準備を中心に解説しましたが、次回は実際に操作しながら、GitHub を使った開発の流れを体験できる内容をお届けします。
引き続きチェックして、少しずつステップアップしていきましょう!